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頑固職人 vs Web 2.0

written by mara on

Artifact の ブログ時代は「屈折」から「素直」なのか を読んで、ポジティブ/屈折という軸について考えてみたんだけど

ポジティブじゃない、つまり屈折してると言われる人を、頑固職人 というキーワードで捉えてみたらどうだろう

頑固職人とは

頑固職人は、物事を素直に受けとらないと言うか、何か聞いたらそれに対して何か憎まれ口を叩くのが癖
疑い深いと言うより、まず何か反論したくなる
相手を誉めるのが苦手、相手に対する賛同を示すのが苦手、ということでもある
決して賛同しないわけじゃないし、ちゃんと相手に協力もする
けど、協力する前に、何か一言言わずにはいられない
相手から見ると、素直じゃないとか、ポジティブじゃないとか見られる
あるいは、オープンじゃない

頑固職人は、自分が自信とプライドを持つテリトリーというものをはっきり持っていて、他人に踏み込まれるのが大嫌い
オープンじゃないというのも、そこから来る

技術というものは昔から伝統的に頑固職人に担われてきた
Open Source Software は、オープンと言われつつも、まだかなりの部分が頑固職人に支えられてる
ただ、Linus Torvalds は頑固職人じゃ無かった
だからこそ、Tannenbaum や RMS みたいな頑固職人とそりが悪い

ちなみにアメリカ合衆国という国は頑固職人が少ない
それは、建国から凄いスピードで膨張して、ずっと人手不足な状況だったから、伝統的な徒弟制度で熟練職人を育てる余裕が無かったため
標準化の導入がヨーロッパで熟練職人の反対に遭って進まなかったのに対し、アメリカでは素早く広まった、というのもこれに絡んでくる

Web 2.0

最近流行りの Web 2.0 の思想は、頑固職人にとって生きづらい世の中を指向してると思う

Radical Trust なんて発想は、頑固職人からは絶対に出てこない
頑固職人は、権威には従わないけど、素人も信用しない
だって自分が一番なんだもの、少なくとも自分のテリトリーでは
Wikipedia 批判派の急先鋒である図書館司書なんて、頑固職人の最たるもの

はてなのように80%の完成度で出すなんてことも、頑固職人は大嫌い
たぶん、はてなには頑固職人って一人もいないんじゃないかな

Blog コミュニティでは、頑固職人の持っている技術と経験よりも、反応のポジティブさの方が重視される
反応が球撞き的に転がっていって盛り上がることが、何より良いことだとされる
Artifact のコミュニケーションの可視化が起こす問題で書かれているように、人気者となることに価値が見出される

梅田望夫氏がよく言うインターネット世代論も、世代と言うより、頑固職人 vs アマチュアの心理的な対立を映し出してる
梅田氏自身、頑固職人が少ないことを特徴とするアメリカに強く影響を受けてて、それが投影されてる
ただ、アメリカ的なやり方が今後勢力を増してくことはたぶん間違いない
頑固職人にとっては生きづらい世の中になってくと思う
でも、頑固職人の人って、頑固職人以外の生き方はできないよね


5 Responses to “頑固職人 vs Web 2.0”

  1. pingback from Rauru Blog » Blog Archive » 頑固職人 vs 大名プログラマ

    [...] これ読んで、はてなの伊藤さんが書いていたMySQL をストレージ代わりに使う話のある意味対極だなあ、と思ってしまった。この辺も mara の言う頑固職人 vs Web 2.0 の話に絡んできそうに思います。 頑固職人には、何かを作るにあたって「必要最小限のリソースの実現」のに拘る性向がよく見られます。これは、貧乏症と言うより、「自分は最適リソースを見極めることができる」つう点にプライドを見出す感覚でしょう。もちろん商用の際にバッファを取るのは当然ですが、最適リソースを見極めた上でバッファを取るのが職人芸。Lawrence の記事も「自分のやりたいことに応じて何を使うか考えろ」の論理が貫かれてます。 一方、リソースなんていくらでも無駄使いすりゃあいいじゃん、最適リソースなんか考えてる暇あったらもっとコード書こうぜ、という考え方のベクトルもあって、一昔前なら大名プログラマと呼ばれてたんですが、やっぱり頑固職人とは正反対ですよね。 [...]

  2. pingback from Rauru Blog » Blog Archive » 密結合社会

    [...] 逆にアメリカの社会は妙に疎結合性が高いように見える。エンロンが潰れればもちろん波及効果も大きいのだが、それぐらいは想定の範囲内とでも言うのか、何とかなってしまっている。大統領が変われば省庁のトップがごそっと入れ替わり、企業内でも5年もすればあらかた人が入れ替わってしまう、という環境なので、否応無く疎結合性が高くなっているのだろうか。 この辺りは mara が書いていた頑固職人の話 とも絡むのかもしれない。頑固職人を養える社会というのは、密結合性が担保されていないと難しいのではないかとの気がしている。 [...]

  3. trackback from ARTIFACT ¡½¿Í¹©»ö¼Â¡½

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  4. pingback from Rauru Blog » Blog Archive » 作るのが好きな人

    [...] 頑固職人 と呼ばれる人たちなのぢゃよ。コントロールフリークの話 [...]

  5. pingback from Rauru Blog » Blog Archive » なぜ日本で起業家が増えないか

    [...] 勤勉だが面倒くさがり屋という一見矛盾する性質は、頑固職人 なのだと考えると納得し易いかもしれない。頑固職人は、自分の専門テリトリー外のことを面倒くさがり、他人任せにしたがる (頑固職人の妻というのはだいたい苦労するものである)。そして多くの日本人には、程度の差はあれ、頑固職人的なメンタリティがある。この場合は、頑固職人を「オタク」と呼び変えても良いだろう。 [...]

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