Tumblr ったけどあんまり reblog 数を稼げなかったネタを再利用する試み。
アメリカに Diebold っつう電子機器メーカーがあります。主に ATM とか作ってる。この子会社で Diebold Election Systems っつう会社があり、こっちは電子投票システムを専門に作ってました。日本の選挙って紙に書いて投票しますけど、アメリカではこの Diebold のタッチパネル式投票機を使って投票するのが流行りだったんですよ。てのもほら、2000年の大統領選挙で開票が大問題になったでそ。電子投票なら問題無いはずだと Diebold が売り込んで、2002年頃から全米各地で採用になった。
ところがその後この会社がスキャンダルまみれ。まずは2002年、この会社の副社長が、自分で書いた ATM のプログラムにバックドアを仕掛けていたことが判明し、訴えられます。
次は2003年、社長の Walden O’Dell が、この人はブッシュ大統領の熱烈な支持者だったんですが、共和党のお偉方に送った手紙の中で「オハイオ州がブッシュに投票することを保証する」と書いてしまったんですね。おそらく熱心に選挙応援するぜって意味だったんでしょうが、なんせ前の年にバックドア事件を起こしたばかり。たちまち「電子投票にもバックドアが仕掛けられてるんじゃないか?」と大騒ぎになりました。
そしたら、さすがにバックドアでは無かったんですが、本当にセキュリティホールが見つかってしまいます。悪意あるクラッカーが投票システムに侵入して票数を書き換えてしまう恐れがある。ちょうど2004年の大統領選の頃だったので、ますます大騒ぎになりました。Diebold がソフトウェアを秘密にしてセキュリティホールの詳細を明らかにしなかったのも火に油を注いだ。オープンソース陣営が「投票システムこそオープンソースにすべきだ」と声を大にし、その論争にレッシグまで参戦する始末。
他にも、「絶対当社製品の非を認めるな、例え本当にバグがあっても」と書いてある社内メモが流出したり、政府要人との汚職が噂されたり、まあほんとにもう何とかの総合商社って感じなのが Diebold なんですが、その会社がまだスキャンダルにまみれてなかったころに作ったポスターがこれです。スターリンが言ったとされる言葉「重要なのは誰が投票するかじゃない、だれが票を数えるかだ」を引いてきて、スターリンみたいに開票結果を人為的に操作するやつがいるといかんから正確無比な我が社の製品をお使いください、って意図のポスターです。しかしスキャンダルまみれの今となってしまっては…
他にも、チャーチルの「民主主義は最悪の政治形態だ、今まで人類に試されたあらゆる政治形態を除けばだが」を引いてきて「今や (Diebold のシステムのお陰で) 民主主義は新しく生まれ変わった!」と称するポスターとか、かなり楽しいポスターがてんこもり だったようです。スキャンダルが無ければ独創的な広告と言うことになっていたんぢゃろうが、むう、独創的なのも良し悪しぢゃのう…

